◆成田から飛んで、ウィーンに到着した夜のこと。
初めての異国を(空腹のため)泣きながら歩いていたわたしが何気なく角を曲がった時、ソレは突如、目の前に出現したのです。
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亡霊のごとく闇に浮かび上がる −−シュテファン大聖堂。

夜とはいえそれなりのネオンや喧噪で彩られたウィーンの街の一角が、そこだけ色もなく、周囲の音をすべて吸い込むような静寂に支配されていました。
その違和感はまるで、現代ウィーンの街に、過去の遺物が不思議な力で時空間移動させられたかのよう…
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※妄想ここまで

◆ウィーンの街を観光するにあたり、どこから始めるかって言ったら、そりゃシュテファン大聖堂を置いて他にはありません!(たぶん
第一印象こそラスダン系の異彩を放ってて見た瞬間「うわっ」と声出ましたが、翌日行ったら当然のように観光客がいっぱいで、普通に観光名所でしたね。よかった。

シュテファン大聖堂は、ハプスブルク家の通称"建設公"ルドルフ4世によって建てられたゴシック様式の教会です。
ハプスブルク家の墓所であり、モーツァルトの結婚式も葬儀もここで行われたとか。
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大きすぎて間近からでは写真に入りきらないのが難。いろんな角度から。
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ちなみに、大聖堂裏には観光用の馬車が多く待機しているので、正直馬臭いです。
最寄りの地下鉄・シュテファンズプラッツ駅で地上への階段を登っている時から、もう匂うもん。
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内部は厳か。寒いほど空気がひんやりしています。
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今気づいてかなりショックを受けてるんですけど、豪華な主祭壇を思い切り撮り忘れました(゚д゚)

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カタコンベの入り口の前で、通り過ぎる地元の子供が「カタコンベ?!」「カタコンベー!!」と大はしゃぎ。ちょっと怖いものはどこの国でも人気ですなあ。

◆教会の塔としては世界で3番目に高いという、137mの南塔に登ってみることにしました。
石造りのらせん階段を延々登ります。狭い階段なのに上りも下りも一緒くたなので、すれ違うのが結構大変だったり。

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苦労した甲斐あって、眺めは最高!ウィーンの街が一望できます。ははは人がゴミ(禁止

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ただし、景色は小さな窓からしか見えないので、窓の順番待ちが必須です。南塔(北より低い、エレベーターで昇る)の方が、眺望スペースはずっと大きそうでした。

◆塔の階段途中の小部屋に展示してあったのは、ガーゴイルさん!ガーゴイルさんじゃないですか!
パリのノートルダム大聖堂以来、久々にお会いしました。大好きなガーゴイルさんたちに。
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塔の小窓から撮った、働くガーゴイルさんたちの雄姿。また会えて嬉しいです!
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◆外壁だって見逃せません。刻まれた彫刻は骸骨推し。
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◆後日、夜に通りかかったら映像投影のイベントが行われており、昼にもまして多くの観客に囲まれていました。
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シュテファン大聖堂は決して過去の遺物などではなく、今も愛され続けるウィーンのシンボルなのでした。

【関連リンク】シュテファン大聖堂公式サイト