◆チェコの誇る芸術家といえば、もちろんミュシャ!
街中のいたるところで彼の絵を見かけます。大通りにもこのように。
ミュシャ展の告知
と思ったら、これはプラハ市民会館で開催されているミュシャコレクションの宣伝でした。

市民会館外観

◆というわけで、プラハ市民会館を見学に行きました。アール・ヌーヴォー様式の華麗な建築です!周囲の建物もすてきですが、市民会館の存在感が際立っておりますね。
市民会館外観2


◆市民会館でやっていたのは、チェコ出身のテニスプレイヤー イワン・レンデル氏のミュシャコレクション展示。当日現地に行って初めて知ったんですが、ミュシャは好きなので、せっかくだしと見に行きました。
イワン・レンデルコレクション
点数はミュシャ美術館よりも多いほどで、見応えのあるコレクションだったよ。
(とはいえ、作品の保存状態はミュシャ美術館の方がずっと上で、こちらのコレクションでは色の褪せた物も結構ありました。あと美術館ではミュシャのラフスケッチや家族との写真なんかもあるし、規模は小さくてもファンは行くべきだね)

◆市民会館の内部見学はガイドツアーのみ。売り切れることが多いそうなので、朝イチで到着してチケットオフィスに並びました。ガイドツアー申し込み&撮影権を購入。ツアー中に写真を撮りたい人は、撮影料を払って許可証をもらっておくのを忘れないでね。
入り口
ツアーの集合場所はチケットオフィスの奥、売店コーナーを過ぎたあたり。分かりにくいので、時間の余裕をもって行った方がいいです。 #どこか分からずに迷っていて遅刻し、置いてかれかけたσ(==;
ガイドは英語だけど、日本語の解説ペーパーが借りられるし、ガイドさんがゆっくり・はっきり話してくれるので聞き取りやすいです。臆せずに参加すべし!

◆スメタナ・ホールです!モールダーーーウ!!(>◇<; (中学校で合唱した)
天井のステンドグラス、世界最大規模のパイプオルガン。
パイプオルガン
スメタナホール天井
スメタナホール1階席
スメタナホール2階席
スメタナホールの装飾

◆瀟洒なサロン、伝統の刺繍で飾ってある素朴な小部屋、豪華なホールなど、いくつもの部屋を通り過ぎます。それぞれ装飾のコンセプトが違って面白い。
サロンのカウンターに置いてあるのはサモワールかな?
サロンの天井
サロン
サロン2
ホール
寄木細工

◆ミュシャによる装飾で有名な「市長の間」へ。
市長の間
市長の間ヤン・フス
天井画はスラブ民族の歴史や重要な人物を重厚な作風で描いたもので、暗い青を中心にした色合いや厳しい表情は、パリ時代のどこまでも優美なイラストとは程遠い。黒い帽子をかぶっているのが、「公正」という文字とともに描かれたヤン・フス。

ソファの装飾
窓の装飾
窓ガラス、ソファの装飾も全部ミュシャによるもの。しかも、世界的に有名な画家になっていたのに、祖国に貢献したいとすべて無償で行ったんだとか。ミュシャは、のちにナチスドイツがチェコに侵攻した時、彼の絵が愛国心を鼓舞するという理由で尋問を受け、それがもとで亡くなったそう。存命中には外国で成功したミュシャに対する批判もあったけれど、彼の祖国愛は本物だったのでしょうな。

スメタナも、外国で成功した後チェコに戻り、民族の誇りを交響詩「わが祖国」に表した人。このプラハ市民会館は、チェコ国民の誇りが芸術家によって体現されたものなんですね…

◆感激しながら、ふと、窓の外を見たら…
変な人影が…

行儀が悪い

誰 だ お 前
ほんと、誰なんだ

◆ちなみにこの市民会館の地下が、チェコの伝統料理が食べられるレストランになっています。
プラハに来たら、チェコの建築・絵画・音楽にプラスして食まで堪能できる市民会館を訪れないと損ですよ!