◆大河ドラマ「功名が辻」に、豊臣秀次役として、成宮くんご出演中でございます。

しかし…
最近の展開の辛さといったら つД`)

◆前回の「太閤対関白」、見ながら涙が止まりませんでした。
秀次くんは、真面目で優しい、いい子なのに。
幼い頃に人質として敵に差し出され、じっと耐えて生きてきた彼。一体自分という存在は何なのか、なんのために生きているのかといつも考えていたんだろう。
叔父に豊臣の後継者と言われて関白になり、ようやく自分を認めてもらえたと感じた時、どれだけ嬉しかっただろう。
なのに…
秀吉に息子が生まれたことで、全てが狂ってしまった。

◆実子に跡を継がせたい気持ちは分かるし、叔父を恨むわけではないけれど。
それでも、自分も豊臣の家に生まれた男として、後世に名を残すような仕事をしてみたい。せめて、秀吉の子が元服するまでの短い間だけでも…
そんな秀次くんの気持ちは、自分が死ぬ前に子どもの地位を安定させなければと焦る秀吉に届かない。
老いてからようやく授かったせいか、子ゆえの闇もいっそう深いわけで…

叔父に疎んじられ、他の武将達も手のひらを返したように自分の元を去ってしまう。
何とか真意を分かってもらおうとしても、やることなすこと全てが裏目に出てしまう。
淀君と石田三成の謀略を知ってしまい、それを警告したところ、秀吉は激怒。怒鳴りつけられて呆然と後ずさる、その時の絶望の表情といったら。

酒に溺れ、「教えてくれ。私はどのように生きればいいのだ」と山内一豊にすがりつく秀次くんが、不憫で、不憫で。
たぶんこの時、父に泣きつく子どものような気持ちだったんじゃないかと思う。
でも、一豊は父ではなくて部下なわけで、秀次くんも泣いて誰かに助けてもらうなんてこと許されない立場なわけで…
いったい、秀次くんの救いはどこにあるのか(;Д;

◆見ているうちに、「魔界転生」の天草四郎を思い出さずにはいられなかった。
「私はどうすればよかったのですか」という悲痛な叫びとダブってしまって。
辛い、辛いなあ。
それならいったいどうやって生きればよかったんだろう、四郎も、秀次くんも。
二人とも、戦うことより文化や町の発展に尽くす方が似合っていたのに。乱世じゃなくて穏やかな時代に生まれていれば、もっと幸せに生きていけたんだろうけど…

◆ラスト、ついに、秀次の側近たちの企てた謀反が発覚し、秀次は詮議のために秀吉の元に連行されることになってしまった。
次回のタイトルを見るまでもなく、もう、秀次くんの行く末は分かっている。分かっているけれども…

次回、「関白切腹」。
死を覚悟した秀次くんが、最後に自分の思いを秀吉にぶつけます。
最後まで頑張れ、秀次くん!!
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